花の思い出---ドクダミ

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子供のころ、この草の匂いがたまらなく嫌いだった。名前にだまされていたのかも知れない。薬草であることは教わっていたが、世話になったことは覚えていない。野球のボール探しや草取りの手伝いで仕方なくこの葉に触ってしまったときなどは、あわててズボンの尻で手をこすったものであった。
田舎ではところかまわず生えていたが、探さなければ見当たらない所に住んで、今では写真を見てもその匂いすら思い出さない。この春、まだ若草のころの近所の山すその公園で、かなり高齢なご夫婦に「十薬は無いでしょうか」と尋ねられ、思いつくまま犬の通らぬ辺りまでご案内した。まだ伸びきらぬ赤みを残した若芽を大事そうに摘んでおられた。今はその白い十字花も終わりの季節である。

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